仕事をクビになって借金抱えて家賃も払えなくなり、生きていてもいい事は何もないからそろそろ首を括ろうかな、と考えていた頃に、ゲイのソエジマくんと出会った。 ソエジマくんと僕は高校時代の同級生だった。しかし、何となくいたことを覚えているくらいで、付き合いがあるわけではない。おそらく対外的には、バスケットボールの全国大会にも出場した僕の方が目立っていたと思う。 そんな時に、なけなしの金で飲みに行ったバーでたまたま隣に座っていた男性がソエジマくんで、僕のことを覚えていた彼から声をかけてきたのである。 言葉を交わす内に僕もようやく彼のことを思い出してきた。誰とも交わることなく「あいつはゲイだ」と周りからからかわれていた奴だ。 「ノンケには窮屈な世の中だよね」とソエジマくんは言った。彼はゲイであることをカミングアウトしていると言う。僕はノンケだよ?と言うと「ノンケのちんこには興味ないよ」と笑われた。おそらくそれが偏見なのだ。ちんこ大好き=ゲイを結び付ける偏見である。 Twitterのノンケ 「だからこそ、ゲイは楽なんだよ」とソエジマくんは、バーボンロックをおごってくれた。彼もそんな世の中の偏見に耐えかねて、何度かノンケになろうと努力したらしいが、結局はゲイに戻ってきた。ゲイへの偏見に耐えることと、自分を偽りノンケを装うことのどちらが辛いかと考えた時に、それは圧倒的に後者だったのである。 今では「ノンケのちんこを食べちゃうぞー」とかそんな偏見を逆に笑いにするくらいタフになったそうだ。 本当に辛いことは何か?僕にとって今が辛いのか。世間の波に乗らず自分に正直に生きるソエジマくんとの出会いに、僕は自殺することがばからしくなってきた。窮屈な世の中に自ら窮屈に生きることもないのである。 後から知った話だが、ソエジマくんはボランティアで地域の自殺相談カウンセリングをやっていた。たまたまハローワークで僕を見かけて、その様子のおかしさが気になって、偶然を装って接触してきたと言うことだった。その後、生きる活力を取り戻して、今では再就職も果たしたのだから、彼には感謝すべきなのだろう。 ノンケ動画 イケメンのノンケ
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